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トップの輪 経営者が語る企業経営とIT化

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ブロードバンドを前提とした、まったく新しい経営やビジネスが生まれようとしています。

第1回目は、株式会社NTT東日本-神奈川代表取締役社長岡田昭彦よりスタートさせていただきます。

岡田昭彦氏 岡田昭彦
東京都出身。1975年、電電公社に入社。総務部、NTTアメリカ、NTTコミュニケーションズなどを経て、2004年から東日本電信電話株式会社取締役神奈川支店長。2005年7月1日から株式会社NTT東日本―神奈川代表取締役社長を兼任。
光サービスに中心としたビジネスモデルへの転換のため、新会社を設立

photo―― 神奈川県下のNTT関連企業3社を統合して新会社となったわけですが、その目的は何でしょうか?

 一番の狙いは、光サービスを中心とした新しいビジネスモデルへの転換を果たすことです。ブロードバンドやITの普及にともない、扱うサービスや商品も変わってきています。新しい体制になったことを契機に、もっと積極的に「出かけて行って」「仕掛けをする」営業に変えなくてはいけない。そのために分散していた会社をひとつにして、あらゆるお客様に即応できる営業体制を整えました。例えば法人営業では、大手から中堅、そしてSOHOのお客様にいたるまで一元的に対応することができるようになります。

―― 組織を集約することにより、どのような変化があるのでしょうか。

 より「わかりやすい会社」にしたいと考えています。その中でお客様サービスの向上に取り組み、新しいチャレンジをしていく。そして、新しいビジネスモデルに転換していきます。ただし、「信頼されるNTT」というところは変わりません。回線の品質や災害時の対応といった信頼性に関することはこれまで通りですので、お客様には「ご安心ください」とお伝えしています。

 それから、社員の意識も変える必要があります。新会社の方針は、「NO1コミュニケーションカンパニーを目指して自己変革する」。社員一人ひとりが、自分の評価軸を持って、自分で何をやるのか決め、自分自身で変わっていく。そうすることで、会社も変わっていく。そういう会社にしていきたいと考えています。

経営者はわかりやすい人物であるべき

―― 尊敬する経営者や、理想と経営者像についてお聞かせください。

 具体的に誰を尊敬する、というのは特にありませんが、自分の考えをわかりやすく明確に言える人を尊敬します。社内外の方々とのコミュニケーションをしっかり取っていくことが大切だと思っています。

―― プライベートの時間はどのように過ごしていらっしゃいますか?

 散歩をすることが多いですね。とにかくよく歩きます。山まで足を伸ばすこともあります。神奈川県内も、日帰りで行けるような山はほとんど行ったと思います。

 それから読書です。読むときはまとめて一日に何冊も読みます。いまでは話題の本になりましたが、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」は初版が出た頃に読んで感動しまして、いろいろな方に勧めてまわっていました。

ブロードバンドプラットフォームを活用した新しいビジネスの可能性

Photo―― 今後IT化によってビジネスはどのように変わると思いますか?

 急速にブロードバンドが普及していますが、会社や世の中のしくみは、ブロードバンド以前につくられたものが多い。IT化が進んだとはいっても、現在のシステムは必ずしもブロードバンドを前提としていないころのものがまだまだ多いと思います。今後はブロードバンドを前提としたまったく違うアプローチで、新しい価値を産み出そうとする人たちがたくさん出てくるのではないでしょうか。そうなると、大幅なコストダウンはもちろん、仕事の進め方、営業の仕方にも大幅な転換がおこります。

 パソコンやシステムの処理能力はどんどん速くなっていますし、携帯電話も高機能化している、ICカードやネット決済なども当たり前のように使われ始めた。知らず知らずの間に既に身近なところで大きな変化が起こっています。そうした変化にブロードバンドという安くて早くて便利なプラットフォームが加われば、いままでは夢だったこと、コストや性能の面であきらめていたことが実現できるようになります。まったく新しい経営やビジネスが登場してくるでしょうね。

―― 経営者の方の意識も変わってきていますか?

 少なくとも、「ITのことはわからないから全部任せている」というような経営者は、確実に減ったと思います。IT部門の方々はずいぶん前から本格的にいろいろ検討していましたが、これまでの経営者には、「お金ばっかりかかってねえ」というように思われている方が多かったように思います。例えばホームページ構築のご提案に伺っても、ちょっと前までは「営業部がきちんと仕事をしているから、ホームページなど役にたたない」「単純なコスト増になるだけだ」と言われるケースが多くありました。ところが、そういう会社も、しばらくすると「ホームページからの注文の方が増えてしまったよ」とおっしゃっている。インターネットは、既にビジネスを取り巻く環境に自然に入り込んでしまっています。今では、経営者の方々も、企業経営の中で当たり前のようにITについて自ら考える、あるいは自ら触れるようになったと思います。

 経営者の方々には、「企業のIT化という意味では、事前にビジョンを明確にして設計をしっかり検討しましょう」ということをお伝えしています。社内の業務を細切れにシステム化していくと、うまく効率化につながらずに難しいシステム統合が必要となるなど、とても苦労します。私どもの会社でもずいぶんと苦労しているくらいですから(笑)

―― ご自身の経営においては、ITの使い方で工夫していることはありますか?

 「オープンで風通しの良い会社にする」ということにはこだわって使っています。ITというほど大げさなものではありませんが、私のスケジュールは社内システム上でオープンにしています。また、社員に公開しているブログでは、今日一日どのような場所でどのような活動をしてきたか、どんなことを考えたか、といったことを毎日書き綴っています。もちろんオープンにできない情報もありますが。自分の会社のトップが何をやっているのかがわかるというのは、会社の方向性を理解するうえで大切なことですし、社員に対してそういったことをオープンにしていくことは、経営者の義務なのではないかと思っています。

神奈川という市場

―― 神奈川県をビジネスの舞台とするわけですが、特色は何だと思いますか?

 神奈川県はブロードバンドの普及率が高く、洗練された、先進的な市場です。しかしその分、競争も厳しい。その一方で、豊かな自然に囲まれたのどかな県民性というのもあります。

 神奈川では、独自性、県民性ということを考えなければいけないマーケティングと、隣接する東京との関係性を抜きには成り立たないマーケティングの両方をきっちりやっていかなければいけない。この両方を同時に満たすように考えていかねばならないという難しさがあります。

 しかし、厳しい神奈川で勝てば、日本全国で勝てる。だからこそ、ここで新しいことにチャレンジしたいし、その結果、神奈川県の企業が元気になってくれればと思っています。

Photo取材を終えて

今回は最初ですので、弊社社長に登場してもらいました。
今後、様々な企業のトップの方に、経営について、ITやブロードバンドについて、そして神奈川についてお話を伺っていきますので、ご期待ください。

株式会社NTT東日本-神奈川 法人営業部 西 佐和子、井本 真


CompanyOutline 会社概要
株式会社NTT東日本―神奈川
2005年7月1日、NTT神奈川グループの営業系会社「NTTサービス神奈川」、設備系会社「NTTエムイー神奈川」、共通系会社「NTTビジネスアソシエ神奈川」の3社を統合するとともに、NTT東日本神奈川支店から法人営業業務、営業企画機能を移管して誕生。地域に密着したワンストップサービスを展開する。
 
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